クロシェTupu

2023.06.28

6月も月末!

今年も後半に向かいますね。

ApollonはWazoイベントが無事に終わって、ホッとしています。

 

さて、今日はApollonのクロシェの誕生について、書いてみようとおもいます。

よろしかったら、最後までお付き合いください♡

 

Tupu誕生秘話

 

2013年、静岡でApollonを立ち上げて以来、あったらいいな!と思う両手を使える刺繍台 デルフとウルドの開発に力を注ぎました。

刺繍台が商品化されると、一人でも多くの刺繍ファンに知ってほしくて東京ドームやビックサイトで開催されるエキシビジョンに参加しました。

Apollonのカラーをベースに装飾したブース内にスパンコールやビーズの施された刺繍作品を飾ると、とてもキラキラした雰囲気と華やいだ空間になりました。

当時、クロシェを使うアリワーク刺繍・リュネヴィル刺繍の認知度は低く、どのような方法、道具を使って刺繍するのかをご存じの方は少数でした。ですから、ブース内でWSやデモンストレーションを先生方にお願いしたり自身の拙い手つきでもデモンストレーションをしました。

手芸ファンの集まる場所ですから、初めて見る人、見たことのある人、興味をもっていた人、すでに習っている人、刺繍の先生方、多くの来場者がブースに入って声をかけてくださいました。

一生懸命に枠の説明をすると、「こんな刺繍枠が欲しかった!」

「こんな商品を誰かが作ってくれるのを待っていました。」と、枠を買ってくださり、とても嬉しく感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

出展を重ね、お客様とお話しする中で、「この針は売っているのですか?」

クロシェへの要望が多い事を実感しました。

あれっ? クロシェ・・・。そうです!

デルフ・ウルドを商品化して、刺繍の世界をお披露目する事に精一杯だったのでクロシェの開発まで至っておりませんでした。

そこで、小さな手芸屋さんのフィロザ美南先生に、国産のリュネビルクロシェを商品化したいと相談しました。

ApollonのオリジナルクロシェTupuの本格的製作がスタートです。

持ち手の素材はどんな木を使うのがベストか、長さ、太さ、数種のデザインから実際に制作可能なものの選択、真鍮の形状からネジの締め具合・・・図面起こし(これには苦労しました!)、試作品を作り、ヒアリングと試行錯誤を重ねて、クロシェの持ち手Tupuが完成しました。

 

クロシェTupu命名の由来

インカ帝国で発見され、女性が肩掛けを留める銅製のピンがTupuです。現在でも高地の女性は使っています。

クロシェの名前を考えていた時、国立科学博物館で開催されたインカ帝国展の図録を見せて頂きました。

Tupu トゥプ♪心地よい響きが手のひらに広がるようで素敵だと感じました。

Tupuは女性としてのアイデンティティを示す先祖伝来の象徴と考えられているそうです。

恐れ多いのですが、ApollonクロシェをTupuと命名させて頂きました。

これからも、皆さんの手のひらにTupuを長くご愛用頂けると嬉しいです。

 

余談ですがインカ帝国のクスコもペルーも美食の街。いつか行ってみたい所です。